ここでは、Meadow インストール後のはじめにしなくてはならない設定を扱います。 Meadow 1.15 の設定同様、 1999 年 UNIX USER 9 月号 の特集 Windows でも UNIX を使いたい ! をはじめに参考にした影響で、その設定と同様なところが多くあります。
Emacs ( Meadow も Emacs のうち ) の設定は、 一般的にホームディレクトリにある .emacs というファイルに Emacs Lisp と呼ばれる言語を用いて記述します。これは Emacs の起動の際に読み込まれ、反映されます。 なお、ホームディレクトリは Meadow 2 をインストール した際に最後に指定したディレクトリです。
今回 Meadow を使用するのが始めての方はこの説は読み飛ばしてください。 これまで Meadow 1.15 を使用していて、今後、もしくは当面の間 Meadow 1.15 と Meadow 2 を併用したい方のために、設定ファイルを書き分ける方法について 説明します。一般的な情報は 4.1 設定ファイルの読みわけ を参照してください。
設定を併用する場合は、.emacs にバージョンに依存する設定は書けません。 以下の記述は、起動した Emacs のバージョンによって 2 つの設定ファイルを読み分けるものです。
Meadow 1.15 の Emacs のバージョンは 20.7.1、Meadow 2.00 のバージョンは 21.1.1 です。上記はこの Emacs のバージョンの違いを利用した 設定ファイルの読みわけです。.emacs に上記の記述を書き、これまで Meadow 1.15 で使用していた内容は .emacs-Meadow1.15.el に移動します。 そして Meadow 2 用の設定は .emacs-Meadow2.el に記述することになります。
なお、.bat ファイルや .ini ファイルの編集時に使用するパッケージ generic-x を使用する場合、.emacs-Meadow1.15.el に記述していると、 起動時に以下のようなエラーが発生しました。
Error in init file: error: "Variable binding depth exceeds max-specpdl-size"
このため、Meadow 2 との共通設定となりますが、 .emacs に以下の記述を移動して回避します。
バージョン 1.15 に続いて、Meadow 2 のインストールディレクトリに、dot.emacs.ja という .emacs のサンプルが付属します。これをホームディレクトリにコピーして、 名前を変更して使用するのも良いでしょう。 そのさいには、dot.emacs.ja を .emacs というファイル名に変更します。 なお、Windows では、".(ピリオド)" で始まるファイル名は扱いがやや難です。 エクスプローラなどでファイル名を変更しようとして、"." で始まるファイル名を入力しても受け付けてもらえません。 したがって、コマンドラインで変更します。 以下は、dot.emacs.ja をホームディレクトリ D:\personal (例) にコピーする場合のコマンドです。 また、Meadow 1.15 と併用の場合は前節で .emacs からロードされるように設定した ファイル名を指定してください。
Meadow 2 を再起動すれば、その設定ファイルが読み込まれ、 起動後に反映されます。 以下の説明はこのサンプルファイルをベースにしていくものとします。
普段日本語の Windows アプリケーションを使っていると、 不思議に思われるかもしれませんが、Emacs は様々な言語に対応しています。 サンプルの .emacs にも以下のような記述が含まれています。
以下の設定は入力モードをモードラインに表示するものです。 モードラインとは Meadow (Emacs) のフレームの下から 2 行目に通常表示されている、 文字コードやバッファ名、現在のモードを表示している行です。
最低限の設定は以上です。 さらにサンプルに含まれている設定を見ていくことにします。 フォントについては 3.4.2 フォント設定でとりあげています。 まずこちらを変更したい方は先に 3.4.2 を参照しても良いでしょう。
文字入力中にマウスカーソルが邪魔になることがあるでしょう。 以下の設定はマウスカーソルの非表示化についての設定です。
キー入力中にマウスカーソルを消したい場合はひとつめの w32-hide-mouse-on-key を t に、表示したままが良い場合はここを nil に設定します。 w32-hide-mouse-timeout は指定したミリ秒後にマウスカーソルを消すものです。 私の環境 (XP Professional) では消えませんでした...
フォントロックモードを有効にすると、様々なファイルの編集中に 表示のハイライトが見やすくなります。これは是非有効化しておくと良いでしょう。
Meadow 2 のフレームの設定は default-frame-alist に指定します。
これについては、4.2 便利な設定 でも書いています。色の指定についても 4.2 を参照してください。 また、フォントを指定する際もここを編集します。 フォントの設定は 次節 を参照してください。