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Meadow 2 の設定

3.4.1 基本設定

ここでは、Meadow インストール後のはじめにしなくてはならない設定を扱います。 Meadow 1.15 の設定同様、 1999 年 UNIX USER 9 月号 の特集 Windows でも UNIX を使いたい ! をはじめに参考にした影響で、その設定と同様なところが多くあります。

.emacs

Emacs ( Meadow も Emacs のうち ) の設定は、 一般的にホームディレクトリにある .emacs というファイルに Emacs Lisp と呼ばれる言語を用いて記述します。これは Emacs の起動の際に読み込まれ、反映されます。 なお、ホームディレクトリは Meadow 2 をインストール した際に最後に指定したディレクトリです。

Meadow 1.15 との併用

今回 Meadow を使用するのが始めての方はこの説は読み飛ばしてください。 これまで Meadow 1.15 を使用していて、今後、もしくは当面の間 Meadow 1.15 と Meadow 2 を併用したい方のために、設定ファイルを書き分ける方法について 説明します。一般的な情報は 4.1 設定ファイルの読みわけ を参照してください。

設定を併用する場合は、.emacs にバージョンに依存する設定は書けません。 以下の記述は、起動した Emacs のバージョンによって 2 つの設定ファイルを読み分けるものです。

~/.emacs 設定の読みわけ
(cond ( (string-match "20.7.1" emacs-version) (load "d:/root/.emacs-Meadow1.15.el")) (t (load "d:/root/.emacs-Meadow2.el")) )

Meadow 1.15 の Emacs のバージョンは 20.7.1、Meadow 2.00 のバージョンは 21.1.1 です。上記はこの Emacs のバージョンの違いを利用した 設定ファイルの読みわけです。.emacs に上記の記述を書き、これまで Meadow 1.15 で使用していた内容は .emacs-Meadow1.15.el に移動します。 そして Meadow 2 用の設定は .emacs-Meadow2.el に記述することになります。

なお、.bat ファイルや .ini ファイルの編集時に使用するパッケージ generic-x を使用する場合、.emacs-Meadow1.15.el に記述していると、 起動時に以下のようなエラーが発生しました。

Error in init file: error: "Variable binding depth exceeds max-specpdl-size"

このため、Meadow 2 との共通設定となりますが、 .emacs に以下の記述を移動して回避します。

generic-x の利用
(require 'generic-x)

サンプル設定ファイルの使用

バージョン 1.15 に続いて、Meadow 2 のインストールディレクトリに、dot.emacs.ja という .emacs のサンプルが付属します。これをホームディレクトリにコピーして、 名前を変更して使用するのも良いでしょう。 そのさいには、dot.emacs.ja を .emacs というファイル名に変更します。 なお、Windows では、".(ピリオド)" で始まるファイル名は扱いがやや難です。 エクスプローラなどでファイル名を変更しようとして、"." で始まるファイル名を入力しても受け付けてもらえません。 したがって、コマンドラインで変更します。 以下は、dot.emacs.ja をホームディレクトリ D:\personal (例) にコピーする場合のコマンドです。 また、Meadow 1.15 と併用の場合は前節で .emacs からロードされるように設定した ファイル名を指定してください。

D:\usr\local\share\Meadow2> copy dot.emacs.ja D:\personal\.emacs

Meadow 2 を再起動すれば、その設定ファイルが読み込まれ、 起動後に反映されます。 以下の説明はこのサンプルファイルをベースにしていくものとします。

日本語を使う設定

普段日本語の Windows アプリケーションを使っていると、 不思議に思われるかもしれませんが、Emacs は様々な言語に対応しています。 サンプルの .emacs にも以下のような記述が含まれています。

~/.emacs 言語の設定
(set-language-environment "Japanese") (mw32-ime-initialize) (setq default-input-method "MW32-IME")

以下の設定は入力モードをモードラインに表示するものです。 モードラインとは Meadow (Emacs) のフレームの下から 2 行目に通常表示されている、 文字コードやバッファ名、現在のモードを表示している行です。

~/.emacs 入力モードの表示
(setq-default mw32-ime-mode-line-state-indicator "[--]") (setq mw32-ime-mode-line-state-indicator-list '("[--]" "[あ]" "[--]"))

最低限の設定は以上です。 さらにサンプルに含まれている設定を見ていくことにします。 フォントについては 3.4.2 フォント設定でとりあげています。 まずこちらを変更したい方は先に 3.4.2 を参照しても良いでしょう。

マウスカーソルの非表示

文字入力中にマウスカーソルが邪魔になることがあるでしょう。 以下の設定はマウスカーソルの非表示化についての設定です。

~/.emacs カーソル表示の設定
(setq w32-hide-mouse-on-key t) (setq w32-hide-mouse-timeout 5000)

キー入力中にマウスカーソルを消したい場合はひとつめの w32-hide-mouse-on-key を t に、表示したままが良い場合はここを nil に設定します。 w32-hide-mouse-timeout は指定したミリ秒後にマウスカーソルを消すものです。 私の環境 (XP Professional) では消えませんでした...

フォントロックモード

フォントロックモードを有効にすると、様々なファイルの編集中に 表示のハイライトが見やすくなります。これは是非有効化しておくと良いでしょう。

~/.emacs フォントロックモード
(global-font-lock-mode t)

フレームの設定

Meadow 2 のフレームの設定は default-frame-alist に指定します。

~/.emacs フレームの設定
(setq default-frame-alist (append (list '(foreground-color . "black") '(background-color . "") '(border-color . "black") '(mouse-color . "white") '(cursor-color . "black") '(width . 80) '(height . 40) '(top . 100) '(left . 100)) default-frame-alist))

これについては、4.2 便利な設定 でも書いています。色の指定についても 4.2 を参照してください。 また、フォントを指定する際もここを編集します。 フォントの設定は 次節 を参照してください。

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