4.1 パッケージの追加方法

まずは、新しい Emacs Lisp パッケージを追加する方法です。 パッケージというのは、ある機能を果たすためのプログラムの集まりです。 このプログラムは Emacs Lisp で書かれており、これを Emacs がロードすることで使用可能になります。したがって、 新しいパッケージを使用し、機能を拡張しようとするときは Emacs が適切にそのパッケージを読み込めるようにしなくてはなりません。 以下で、Mule と比較的新しい Emacs ( 20.x, Meadow 1.14 は 20.7.1 ) の場合に分けてその方法を扱います。

Mule の場合

パッケージは、その存在を .emacs で指定することで読み込ませることができます。 したがって、なんらかのパッケージを入手した場合、 適当なディレクトリにそれらを置き、 以下のように .emacs に記述します。 例えば、4.2 で説明している html-helper-mode の場合なら、 2 つの必要なファイルを mule をインストールしたフォルダ内に作成した site-lisp というフォルダに、さらに html-helper-mode というフォルダを作り、 そこへ置きます。 もし、C:\usr\local\ にインストールしたなら、 C:\usr\local\mule2\site-lisp\html-helper-mode\ に 2 つを置くわけです。 なぜこのようにするかというと、次にほかの Emacs-lisp パッケージを追加したい場合に、用途別にわけておかずに混ざってしまうと、 どれがどの機能に必要なものなのかわからなくなってしまいます。 一般的にパッケージは .tar.gz 形式で配布されていることが多いので、 その場合は解凍単位でディレクトリを分けておくべきでしょう。

(setq load-path
   (cons (expand-file-name "C:/usr/local/mule2/site-lisp/html-helper-mode/")
       load-path))

上記のようにして、lisp ファイル ( 拡張子 el、コンパイルされたものは .elc ) のあるディレクトリを load-path に追加します。Mule を再起動すれば、 この記述が有効になります。 なお、実際にパッケージを利用するには、それぞれ必要な設定があることが多いので、 これについてはそのパッケージに付属するマニュアルを参照すればよいでしょう。 なお、最近のパッケージは、Mule のようにやや古いバージョンのものでは動作しないものがあるので注意してください。

Emacs 20.x の場合

Mule では、上記のように .emacs にパッケージのあるディレクトリを指定する必要がありましたが、 Emacs 20.x では、インストールディレクトリにある site-lisp ディレクトリ以下のものは自動的にパスに追加されるようです。 したがって上記の Mule の場合ような記述は必要なく、例えば html-helper-mode の中のディレクトリ内のものも自動で読み込んでくれます。 なお、これでうまくいかない場合は、site-lisp ディレクトリにある subdirs.el にディレクトリ名を記述します。たいていは、 site-lisp にあるディレクトリ名のならびを発見できるので、 同様にならべておけば OK です。パッケージごとの必要な設定は、 やはり付属マニュアルや解説ページを参照するとよいでしょう。

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[ Last modified: Fri Jan 04 00:14:03 2002 ]