3.1.3 Mule for Win32 編

Mule for Win の簡単な設定をすることにします。これは Windows 版 Mule の設定ですのでご注意を ! なお、Mule でのフォントの設定については、 このページで扱います。また、Mule は現行の Emacs よりやや古く、 設定についても異なる部分がありますので、 このページでほとんどの設定は扱っています。

.emacs

Mule でも各種設定を .emacs という名前のファイルに記述します。 emacs の前に . ( ピリオド ) がついていることに注意してください。 設定ファイルが . で始まるのは UNIX の習慣みたいなものです。 で、ここで問題は、それらの設定を Lisp という言語で書かなくてはいけないことです。そこで Lisp をしらないと、 結構困ってしまいます ( もちろん自分も詳しくはない )。 しかし、簡単な説明があれば、気になるところだけ書き換えて使うことができます。 とりあえず、.emacs というファイルを作ってみることにします。 といっても書くことがないと・・・てなわけで、 mule のウィンドウのメニューを日本語化してみます。 では、mule を起動してください。 ファイルはホームディレクトリに .emacs というファイル名で保存しますので、 C-x C-f で、~/.emacs として buffer を開きます。 このあたりの話がわからない場合は、 2.4.1 ファイル操作をご覧ください。 そして以下をタイプしてください。

      (cond
       ((equal window-system 'win32)
        (load "menu-jp")
      ))

そして、C-x C-s で保存します。もし正しく保存できていれば、 Mule を一旦終了 ( C-x C-c ) のあと、もう一度 Mule を起動すれば ... どうでしょうか ? もし日本語になっていないようなら、 .emacs の置き場所などを確認してみてください。 .emacs の内容がおかしい場合は、 起動したときにエラーメッセージがエコー領域 ( 一番下の行 ) に表示されます。

フォントの設定

次にフォントについてですが、 初期状態のフォントを変更するためにはどうすればよいかについてです。 mule では、ウィンドウサイズというのは、使用するフォントと表示する行数、 一行の字数で決定されます。従って、ウィンドウサイズを小さくしようと思ったら、 小さなフォントに変更するか、表示する行、字数を減らさなくてはいけません。 まず、フォントを Windows で使っているもの メモ帳でももちろん使われている ) ものに変えてみましょう。.emacs に以下のように追加します。以下、 赤太字が変更点、あるいは追加点です。

(cond
 ((equal window-system 'win32)
  (load "win32fontset")
  (load "menu-jp")
))

ファイル .emacs を開くのに困っている人はいませんか ? 先ほども書いたように、ファイルを開くのには、C-x C-f です。 Find file: に対して、~/.emacs (enter) と入力すれば開くはずです。 無事変更が完了すれば、保存して mule を終了してください。 再度 mule を立ちあげれば、さきほどの変更が有効になります。

では実際にフォントを変更してみましょう。Ctrl ( コントロール ) キーを押しながらマウスの右ボタンを押してください。 するとフォントメニューが表示されるはずです。もし、一覧に default しか表示されていなければ、.emacs の変更はうまくできてません。 もう一度見直してください。この中から適当にひとつ選んでみてください。 フォントが変わると同時に、 ウィンドウサイズが変更されたでしょう? いろいろフォントを変えてみて、気に入ったものを探してみましょう。 そして、気に入ったものが見つかれば、Mule を起動したときに、 自動的にそのフォントになるように .emacs に次のように書き込んでおきます。

(cond
 ((equal window-system 'win32)
  (load "win32fontset")
  (load "menu-jp")
  (setq default-frame-alist
    (append(list '(fontset . "フォント名に置き換え")
            )
            default-frame-alist))
))

" " の中は、気に入ったフォント名に置き換えてください。フォント名は、 メニューにあったものと同じ名前をそのまま使えます。 例えば、 '(fontset . "Gothic-8") のようにします。 書き換えた後は、いままでと同じように、保存して Mule の再起動です。

表示サイズの設定

フォントが設定できれば次は、行数、一行あたりの字数を決めます。 以下のようにして .emacs に設定できます。

(cond
 ((equal window-system 'win32)
  (load "win32fontset")
  (load "menu-jp")
  (setq default-frame-alist
    (append(list '(fontset . "Gothic-8")
                 '(width . 75)
                 '(height . 40)
            )
            default-frame-alist))
))

この場合、一行あたり、75 字、行数が 40 行に設定されます。

色の設定

さらに... 恐らく、みかけの色も変更したいでしょう。 色は、以下のように .emacs に加えることで、設定できます。

(cond
 ((equal window-system 'win32)
  (load "win32fontset")
  (load "menu-jp")
  (setq default-frame-alist
    (append(list '(fontset . "Gothic-8")
                 '(width . 75)
                 '(height . 40)
                  '(foreground-color . "色名")
                 '(background-color . "色名")
                 '(cursor-color . "色名")
            )
            default-frame-alist))
))

色名には、red, green, blue, ... などを指定します。他に、 snow AntiqueWhite ivory AliceBlue LightSlateGret NavyBlue など。 これらは、Meadow の list-colors-display コマンドで表示されます。 Mule にはこのコマンドはないみたい、残念。 編集中の .emacs 等で、重要語句が色づけされるようにするには、 以下の一行を加えます。

(cond
 ((equal window-system 'win32)
  (require 'hilit19)
  (load "win32fontset")
  (load "menu-jp")
  (setq default-frame-alist
    (append(list '(fontset . "Gothic-8")
                 '(width . 75)
                 '(height . 40)
                 '(foreground-color . "black")
                 '(background-color . "NavajoWhite")
            )
            default-frame-alist))
))

これで、とりあえず設定を終えます...

2. 初心者編     3. 設定編     With Emacs     4. 機能拡張

[ Last modified: Wed Jan 02 23:30:55 2002 ]