キー操作によるテキストの切り貼りや、削除などは重要な機能です。 ここでは、その編集操作について基本的なものをまとめます。
編集は、当然矢印キー、backspace、delete をもちいるのが基本かもしれませんが、 Emacs ではより複雑な編集もキーボードのみでおこなえます。 基本的なものには次のようなものがあります。
キー操作 | 役割 |
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C-d | カーソル上の文字の削除 |
C-k | カーソルのある行のカーソルから後ろをキル |
C-d は Windows でいう delete と同じです。ここで キルという単語が出てきましたが、Emacs では、キル & ヤンクといって、 これが Windows などでいうカットアンドペーストに相当します。キルは削除と異なり、 キルされたテキストはキルリングと呼ばれる領域に保存されます。 キルリングのテキストはヤンク操作により貼り付けることが可能です。
キー操作 | 役割 |
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C-y | ヤンク。キルしたテキストを貼り付ける。 |
次にリージョンについて説明します。リージョンとは領域、つまりある特定の 範囲に対する操作です。リージョンはカーソルの位置 (ポイントといいます) と マークというもうひとつの指定位置との間の領域です。 現在のカーソル位置にマークをつけるには、C-SPC をタイプします。 適当な位置でコントロールキーとスペースをタイプし、カーソルを適当な位置に 移動して C-w をタイプするとリージョンが削除されます。
キー操作 | 役割 |
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C-SPC | カーソル位置にマークを設定する。 |
C-w | リージョンをキルする。 |
M-w | リージョンを削除せずにキルリングに保存する。 |
ここで、リージョンを削除せずにとありますが、 コピーアンドペーストが実現できるわけです。M-w によりコピー、 C-y によりペーストといったところでしょうか。
編集操作において必須の操作といえば、やり直し。 当然誤って入力することもあれば、誤ったコマンドを実行して大量のテキストを 削除してしまうかもしれません。そんなときに直前の操作を取り消すために、 アンドゥを実行します。2 種類の方法がありますが、どちらでも同じです。
キー操作 | 役割 |
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C-_ | アンドゥ。 |
C-x u | アンドゥ。 |
Emacs では、矩形領域をカットすることも可能です。
キー操作 | 役割 |
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C-x r k | マーク位置とカーソル位置を囲む矩形を切り取り。 |
C-x r y | カーソル位置に切り取った矩形領域を挿入。 |