Windows におけるコマンドプロンプトを使うにあたり、 ディレクトリとその表記方法について、そして簡単に使い方を説明します。
Windows でも、UNIX でも、ファイルと、それをまとめるディレクトリ ( Windows ではフォルダというかな ? どうも GUI を使うときはフォルダといい、 コマンドのときはディレクトリと表記されることが多い気がします ) が存在します。 そして、それらは階層構造をしています。
Windows にはドライブが存在し、それぞれに階層構造を持ちます。 例えば、C ドライブや D ドライブで、 それぞれのドライブについて階層構造を持ちます。 ここまではエクスプローラなどで、 フォルダを次々に開いてたどっていってもわかると思うので、 普段 Windows を使っている人ならわかっていただけるでしょう。
では、ある特定のディレクトリ ( 以下、フォルダをいう言葉ではなく、 ディレクトリに統一 ) を表記するにはどうすればよいでしょうか ? インターネットなどをしていれば、URL ( おもに http: ではじまるアドレス ) が / で区切られていることはわかるのではないでしょうか。 これが、ディレクトリの階層構造をあらわしています。 ここでディレクトリの区切りには / がもちいられています。 Windows では、"\" を使用します。Internet Explorer でローカル (自分のコンピュータのハードディスクや CD-ROM など、 ネットワークを介さない場所) にある HTML ファイルを開いたときに、 アドレスに表示されているのをみればわかります。 例えば、D:\webpage\Emacs\index.html なら、 D ドライブにある、webpage というディレクトリにある、 Emacs というディレクトリの中の index.html をさしています。
ディレクトリの表記方法がわかれば、 いよいよコマンドプロンプトについての説明です。 スタートメニュー > プログラム > コマンドプロンプト で起動します。なお、これについては Windows 2000 や Windows XP などでは、 アクセサリの中に配置されているかもしれません。 新しくウィンドウが開き、以下のように表示されてはいないでしょうか ?
場合によってはそのほかのディレクトリが表示されているかもしれません。 これは、現在作業中のディレクトリ (カレントディレクトリという) を示しています。ここで、dir コマンドを使うと、 カレントディレクトリにあるファイル一覧が表示されます (I.E. では以下の表示はただしくありません。 dir コマンドを実行して確かめてください。dir とタイプして enter を押します)
なお表示内容は若干異なるでしょう。上記の出力は Windows NT 4.0 SP5 のものです (いつのものだか)。
次に、ほかのディレクトリに移動してみます。
cd コマンドに移動先を引数として指定します。 例えば、WINDOWS ディレクトリ ( Windows 95 や Windows 98, Windows ME, Windows XP では WINDOWS というディレクトリ、Windows NT や Windows 2000 では WINNT となります ) に移動するには次のようにコマンドを実行します。
うまくいくと、以下のように C:\WINDOWS> というプロンプトに変わり、 カレントディレクトリが WINDOWS に変化したことがわかります。
一つ上のディレクトリ (親ディレクトリといいます) に移動する場合は、 .. で指定します。C:\WINDOWS から、C:\ に戻るには、 この表記法を使って以下のようにします。
C ドライブから D ドライブへと、ドライブを移動するには。 ドライブ文字と ":" を入力します。
当然お使いのマシンに C ドライブしかなければ移動はできません。
ディレクトリの移動ができれば、後はコマンドを使っていく必要があります。 ここでは特に紹介はしません。興味があれば、Windows 付属のヘルプを当たってみてください。
あっというまでしたが、Windows では、 エクスプローラを使ってファイル操作をするほうが多いでしょうし、 このぐらいにしておきましょう。もし、 もっとコマンドを使いたいって人がいるなら Cygwin を導入してみてもよいのでは。これは、Windows 上で UNIX のコマンドをエミュレートする環境です。 そうすると、次節以降の bash と同様の優れたコマンド操作が可能になります。